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2012年10月10日 (水)

差し茅

トオシモノやキリトメなど技巧的な装飾で知られる筑波流茅葺きですが、

部分的に傷んだ屋根の補修など、地味な仕事ももちろん欠かせません。

茅葺き屋根は全体が均一に傷むのではなく、南面よりも日当たりが悪く湿りがちな北面が先に傷みますし、

曲屋などでは勾配の谷の部分、さらに平らに葺かれた面では茅の質が悪かったり、縄の締めが甘い、

鳥につつかれた部分など、弱点から先に傷みます。

少しでも凹部ができると、そこに雨水が溜まり、想像以上にハイペースで浸食は進みます。

屋根が古くなると、そうしたカ所があちこちに出てくるので、全体的に表面の傷んだ部分を葺き直します。

けれども最初は、被害が大きくならないうちに「差し茅」をして応急的に対応するのが一般的です。

自転車がパンクしても穴が特に大きくないかぎり1回、2回目ではパッチを貼ってしのぎ、

何度も繰り返したらはじめてチューブを交換する、つまり屋根なら葺き替えといった感じでしょうか。

つぎの写真は、補修した部分と次回にまわして残した部分とのつなぎ目に水が集まり、溝状に傷んでしまった例。

差し茅は、濡れて堆肥のように分解してしまった茅を取り除き、そこに新しい茅を詰め直していきます。

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仕上げにハサミで平らに切りそろえます

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80歳になる廣山親方。抜群のバランス感覚です。

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