上曽/銚子街道の峠越えに備えた宿場
小幡からフルーツラインに戻って左折、ここから約3.4km先の信号を左折した先が上曽です。
銚子から利根川・霞ヶ浦を通って水運された荷物は、石岡の高浜で荷揚げされ、柿岡、真壁を通って下館に運ばれました。
これが銚子街道で、上曽宿は上曽峠の手前で積み替えが行われた場所です。
綿引家は銚子街道と、足尾山と筑波とを結ぶ街道が交差したところに建てられた旅籠。
二階建ての茅葺き民家は、現在は住まいとして残されています。
平屋の書院は、二階建ての旅籠棟と鍵型につながっています。池のある庭に面した落ち着いた佇まい。
奥座敷は格の高い方だけを通した特別な部屋でした。
二階の欄干や看板など、旅籠の面影をよく残しています。
軒付けにはトオシモノの縞模様に加えて、竹を差し込んで小口を白く塗った「クダ」を通して飾っています。
キリトメには本家を表す文字と「カラクミトミ」と呼ばれる竹とシュロ縄を使った装飾が施されています。
角の納まりの部分に、さりげなく飾られたツル。職人の遊び心を感じます。
NHKの番組「小さな旅」で補修していた三輪家の門も上曽の集落にあります。このとおり立派に完成しました。
三輪均家では居住しながら3棟の茅葺き屋根を守っています。
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