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2011年3月 6日 (日)

小まるき講習

刈り取って大束にしたススキは、そのまま屋根に上げるわけではありません。屋根上で仕事がしやすいように、長いものと短いものとに分けたうえ、あらかじめ小束に束ね直し、根元を切り揃えておきます。この作業を「小まるき」または「茅ごしらえ」といいます。
小まるきは職人が仕事に入る以前に、家の者が親戚などの協力を得ながら済ませておくものでした。量が多いので、かなりの手間がかかります。職人がていねいに行うと1日2駄といわれますが、慣れた家人ならもっとおおざっぱにつくるので1日3~4駄はこなすでしょう。それでも、間口8間ほどの大きめの家なら南または北の半分を補修するのに100駄近くのカヤが必要ですから、1人で準備したなら1カ月もかかる計算です。このため、毎年少しずつ補修したり、近所からも人手を頼んだりしてしのぎます。
最近では、小まるきも含めて職人に依頼するケースもあります。この場合は手間代がかさむので、自前のススキを使っても、あらかじめ小束になった霞ヶ浦産のシマガヤを購入しても、必要な金額はあまり変わらなくなってしまいます。家人が手を出す余地のない文化財の補修などでは、シマガヤを使うことが多くなっています。
短いカヤはそのまま束ねて根元を揃えたうえ傷んだ部分を押し切りで切り揃えます。この束が小ガヤです。長いカヤは元と末とを互い違いに重ねて、真ん中で二つに切ります。これを胴切りといいます。
小まるきは少し慣れれば誰にでもできる仕事です。そこで、保存会では、筑波山麓茅刈り隊に併せて、希望者には小まるきの講習も行いました。束の太さを知り、形を整えるための要領を知れば、あとは実地あるのみ。朝より夕方、今日より明日と、慣れるにしたがって作業はスピードアップしていきます。

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