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2011年2月12日 (土)

石岡市周辺の茅葺き屋根について

Qどのくらいの茅葺き屋根があるのですか?

 2007年の調査では、トタンを被せていない現役の茅葺き屋根が、市北部に広がる農村エリアの「やさと」地区に74棟、市街地から南部の「石岡」地区に20棟の計94棟が残っていました。6割が主屋、4割は門や書院ほか付属屋です。
 ただ、茅葺き屋根は年々減少傾向で、将来は文化的歴史的意義を考慮した対策が求められつつあります。

Q 茅葺き屋根が残った理由は?

 三つの条件が複合して残されたと考えられます。

1 農村文化が健在
 農閑期には自前で茅を調達し、束ね直して準備するなど、屋根の手入れは習慣として農家の数ある農事のひとつに組み込まれてきました。
 補修では傷んで落とした茅や、茅の切れ端が大量に発生しますが、これらは堆肥として副次的に利用され田畑を肥やします。
 習慣化と副次的利用は、この地域に昔から受け継がれた農村文化が健在であればこそ可能です。一方、家主の世代交代とともに生活様式が変化すると、茅葺き屋根の保存は一層難しくなると考えられます。

2 職人が健在
 現在、近隣の茅葺き職人が現役で屋根の手入れに携わっています。また、職人の手伝いができる経験者も近所に探せます。ただし熟練の職人は80歳前後となっているため、茅葺き屋根保存には、後継者の育成が求められています。

3  屋敷への愛着
 気候風土に恵まれた当地では、農家の暮らしが比較的豊かでした。家屋や庭を美しく整える気質が育まれ、茅葺き屋根にも筑波流と呼ばれる装飾的な意匠が発達しました。家主は屋根に愛着と誇りを持って、大切に維持してきたのです。

Q 茅葺き屋根職人は何人くらいいますか?

 石岡市内には昭和20年代には80人以上の茅葺き職人がいましたが、5年ほど前には3人、現在では1人にまで減ってしまいました。近隣では小美玉市に2人が活躍しています。いずれも80歳前後です。笠間市では60歳代の職人が2人従事しています。石岡市では後継者育成のため、常陸風土記の丘職員の2人が親方職人のもとで研修中です。

Nishiwakiwatanabe

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