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2011年2月12日 (土)

トオシモノ

筑波流茅葺き屋根に見られる代表的な技のひとつが「トオシモノ」または「段葺き」と呼ばれる装飾です。深く差し出された軒に付けられた縦縞の模様で、下地の白い層に稲ワラ、黒い層に煤で汚れた古茅、色の薄い層に新茅が使われています。層がつくられるのは軒の見える部分のみ。層の数が多く軒が厚くなるほど高級な仕上げで、技術的にも難しくなり、手間代も余計にかかります。茅束を同じ幅でつくるだけでなく、軒先の茅が落ちないように尺八といわれる短い竹を縦方向に何本も据えていくのです。

とはいえ、軒が厚く前に出たぶん、屋根の勾配が緩く雨水の流れが悪くなるため、屋根の寿命は短くなります。それでも農家は装飾を求め、競ってトオシモノの段数を増やしました。結果として職人の技が磨かれたのです。5段から7段のトオシモノはあちこちの民家で見られるのは、この地域の農家に昔から比較的余裕があったことの証といえます。

Hagiwaranokituke

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